適正な面会交流の実現のために

離婚した夫婦に子どもがいる場合に、非監護親でない親が子どもと会う手続である面会交流の取り決めについて、調停手続を念頭に説明します。

判例紹介・親権者父が再婚し子が新たな母と養子縁組していたものの、実母との面会交流を認めた決定(大阪高裁H28.8.31決定)

中国籍の実母から親権者父に対して子どもの面会交流を求めた事案で、父が再婚していて、新しい母と子どもが養子縁組している事情があってもなお面会交流の実施を認めた決定(大阪高裁H28.8.31(平成28年(ラ)419号))について、紹介しています。

判例紹介・面会交流の方法につき、徐々に時間を延ばすなど、段階的な方法による実施を定めた決定(東京高裁H28.4.26決定(H27(ラ)2291号)

約7年間交流のなかった父子の面会交流につき、当初は母親の立ち合いを認め、徐々に面会時間を延ばすという段階的な方法を認めた決定(東京高裁H28.4.26決定)を紹介しています。東京家裁では月1回6時間だった面会内容につき、高裁決定では月1回の頻度で2時間→4時間→6時間という段階的な時間変更を定めています。