解決までの流れ
事案の説明
交通事故について、物件損害が争いとなった事案です。依頼者は、車両を運転中に、交差点内を進行中に事故に巻き込まれました。
交通事故によるケガはなかったため、物件事故の扱いとなりました。損害状況は、以下のとおりでした。
- 被害車両の修理費用は、50万円だった
- 被害車両は新車にて購入後10か月のもので、車両価格は200万円と算定された
- 事故の衝撃が大きく、車両は軸部分に損傷があった
- 書籍の図表によると、被害者にも2割の過失がある類型の事故だった
- 加害者の物件損害は、20万円だった
弁護士介入まで
依頼者は、加害者の保険会社担当者と協議していたものの、新車が事故車となってしまったことの損失(「格落ち」、「評価損」と呼ばれるものです)を認めてもらうことができませんでした。また、依頼者は、自分の過失割合は1割程度ではないかと考えていたものの、保険会社担当者との折り合いはつきませんでした。
交渉に疲れた依頼者は、事故から2か月後に、弁護士に依頼することにしました。
弁護士介入後
依頼者と面談して事件を受任した弁護士は、相手方保険会社に介入通知を送付し、情報を収集後、交渉を開始しました。
損害額について
車両は、軸部分に損傷がありました。また、新車購入から10か月後の事故であり、事故車扱いによる減価幅も大きいものでした。このため、保険会社と交渉の結果、修理費用の2割である10万円を、格落ち(評価損)として認定させました。
過失割合について
事故現場は、道路の形状がやや特殊なものでした。しかし、過失割合の認定に際して、この特殊性は考慮されていませんでした。この実情につき、保険会社と交渉の結果、依頼者に5%有利な過失の修正を得ることができました。
保険会社との交渉の後、示談成立
交渉の結果、以下の内容の示談となりました。
- 依頼者の物件損害は総額で60万円(修理費用50万円、格落ち(評価損)10万円)
- 加害者の損害額は20万円
- 過失割合は、依頼者:加害者=15:85
結果として、依頼者の損害額の85%である51万円を、加害者は支払うことになりました。また、依頼者は、加害者の損害額の15%である3万円を支払うこととなりました。これを相殺して、依頼者は加害者から48万円を回収することとなりました。
【弁護士受任から1か月】
事後の処理
修理費用は50万円だったため、依頼者は、取得した賠償金に2万円を加えて、車両を修理しました。修理後の車両には不具合もなく、解決となりました。車両保険を使用することもありませんでしたので、翌年の自動車保険料が上がることもありませんでした。
同種事案の弁護士費用の目安
法律相談費用
原則として無料にて対応
弁護士費用
- 弁護士費用特約がある場合:依頼者からの持ち出しなし(全額保険金による支払い、翌年の保険料の増額もなし)
- 弁護士費用特約がない場合:着手金・報酬金の合計で約15万円
補足
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