民事訴訟手続により子の引き渡しを求めたことが権利濫用にあたるとされた事例(最高裁平成29年12月5日決定)

家庭裁判所の子の監護に関する処分を求める方法によらず、民事訴訟により子の引き渡しを求めた事案につき、請求自体は適法としつつ、権利の濫用として引き渡し請求を認めなかった事案(最高裁平成29年12月5日第三小法廷決定)につき、紹介します。

判例紹介・登録抹消中の車両につき、他車運転補償特約の適用を認めたなかった事例(最高裁H29.6.30決定)

他人の車両を使用中に交通事故を起こした事案で、自身の契約する自動車保険の車両保険の適用を求めて他車運転補償特約の適用を求めたものの、車両が未登録であることや事故態様などにも照らして、保険適用を認めなかった事案(最高裁H29.6.30決定)を紹介します。

判例紹介・主債務を相続した保証人による保証債務の弁済と、主債務の消滅時効の関係について(最高裁第二小法廷H25.9.13判決(H23(受)2543号))

主債務を相続した保証人が、保証人として行っていた債務弁済につき、主債務の承認と解されるとした最高裁判決(H25.9.13)について紹介しています。平成25年度の重要判例解説に掲載されるなど、実務上の意義の大きい、重要度の高い裁判例です。

判例紹介・検索事業者にプライバシーに関する検索結果の削除請求が認められるための要件を示したもの(最判第三小法廷H29.1.31決定(H28(許)45号))

自分の名前などを検索エンジンに入力すると、過去の犯罪歴などのプライバシー情報に関するURLが表示されていた人がこの削除請求を検索事業者に求めた事案で、結論としてこれを認めなかった最高裁決定(H29.1.31)について紹介しています。

判例紹介・相続に関し、預貯金債権につき、遺産分割の対象となるとした判断について(最高裁H28.12.19決定、平成27年(許)11号)

相続事件で、預貯金債権等が遺産分割の対象となると判断した最高裁の初めての決定(最判H28.12.19決定)について紹介しています。相続人の同意の有無に関わらず遺産分割の内容を決定する際に柔軟に預貯金が使用できることになり、遺産分割に関わる実務には大きな影響が出ることが想定されます。