ココリのイオン支援による改装との報道に触れて

ココリとは

 甲府中心地の(悲しき)象徴とも評価すべき、「ココリ」について動きがありました。

 この建物は、甲府中心地の活性化を意図して、国や県や市を巻きこんだ多額の補助金により建てられました。

 しかし、オープン当初から空テナントがあるなどの不調が続き、現在(平成26年6月時点)では、建物の1階部分にシャッターが多く並ぶ、悲しい光景が見られます。巨大駐車場を持つショッピングセンターがいくつもあり、甲府中心地まで来る実益のない人が大半という、山梨県の現状分析が甘かったというべきでしょう。

 他方、建物の上部分にはマンションがあり、このマンションは完売したようでもあります。店舗部分との状況と比較すると、かなりの温度差があるようにも思われるところです。

イオンによるココリの支援

 ココリの建設から現状までに経緯については、地方都市の中心地活性化をめぐる現状分析などのために、ドキュメンタリーなどを作って欲しいと思っています。取材協力は得られない可能性があるでしょうが、なかなかよい素材だと思います。

 ただし、今般、ココリにつき、イオングループが支援を決めました。山梨県のイオンと言えば「イオンモール甲府昭和店」であり、休日には山梨県中の人々が集まってにぎわっています。

 この巨大資本が投入されることで、中心地がついに何十年かぶりに集客力を持つようになるのか、注目されます。

 とはいえ、この資本投入は、イオンモール甲府昭和店の増床に向けた布石であるようにも解されるところです。イオンモール甲府昭和店は、建設の際に甲府市中心街の商店などから構成される団体などから強い反対を受け、敷地面積を減らしたという経緯があるためです。中心街への援助という実績があれば、関係団体による表立った反対は、少なくなることが想定されるでしょう。

 このような展開についても、注目されるところです。

追記

 ココリの大幅な改装が行われ、各種店舗が入店しました。率直に言って、「イオンモールでよく見る店」が、複数出店しているという状況です。

 建物の利便性が向上したことは、間違いないといえます。

甲府の街の KoKori(ココリ)

追記2

 平成28年7月に、イオンモール甲府昭和店の増床計画につき、山梨県が了承しました。今後、イオンモール甲府昭和店はリニューアル工事に入り、増築されることになります。

追記3

 イオンモール甲府昭和店のリニューアルオープンが、平成29年11月23日と決まりました。