交通事故の慰謝料はいくらもらえますか?

交通事故の慰謝料はいくらもらえますか?

 交通事故の被害に遭った場合に、「慰謝料」という損害項目の取り扱いは、かなり重要なことが多いところです。端的に、後遺障害に認定されないような多くの交通事故事件の場合、損害賠償額の中で慰謝料が大部分を占めることが多いためです。

 例えば、以下のような疑問を持つ方も多いと思われます。

「交通事故の慰謝料は、いくらくらいもらえますか?」

「慰謝料はいつ頃支払われますか?」

「賠償金、示談金、慰謝料というのは、それぞれ違いますか?」 

 これらの疑問についてご説明します。

交通事故の慰謝料はいくらくらい支払われるか?

 慰謝料がいくらくらい支払われるかは、交通事故の状況や、治療期間などの内容によって変動します。弁護士が介入した場合に見込まれる慰謝料の概算額は、以下のページでシミュレーション計算できます。

損害賠償額自動計算機(傷害のみの場合)

損害賠償額自動計算機(傷害+後遺障害の場合)

損害賠償額自動計算機(死亡事故の場合)

具体例1

通院期間200日、通院日数60日 943,300円

注意点:通院日数の3倍(180)が通院期間(200)より短いため、「治療日数180日」をベースにした慰謝料額の主張を保険会社側から受けることが予想されます。この方法による場合、慰謝料は890,000円と算定されます。このように、自賠責基準と裁判所基準のそれぞれにつき、通院日数があまり少ないと、通院慰謝料は小さくなってしまうことがあります。

このため、最も高額とされる裁判所基準により慰謝料を求める場合でも、算定根拠となる治療日数が少なければ、大幅な増額が難しくなってしまうこともあります。

交通事故の弁護士相談(https://maizuru-lawoffice.com/traffic-accident/)より

こちらのページで詳しく説明しています↓

交通事故の弁護士相談
交通事故問題でお悩みの方は当事務所へご相談ください。弁護士費用がすべて保険金でまかなえることもあります。初回の相談は30分無料です。交通事故事件では、法律的な助…
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示談交渉を弁護士に依頼すると慰謝料が増額するケースが多い

 交通事故の被害者に代理して、弁護士が相手方保険会社との交渉にあたることで、賠償金につき、「裁判所基準」を前提とした協議が可能となります。

 裁判所基準は、賠償金の算定基準で最も高額とされています。総損害額はもちろん、慰謝料などの個々の損害項目についても、任意保険基準よりも高額となる場合が多くあります。このため、弁護士が交渉を行い、裁判所基準できっちりと示談交渉を進めることで、慰謝料の増額が実現可能となります。

 事案によっては、加害者側の保険会社から当初提示された慰謝料額と比較して、3倍ほどに増額することもあります。妥当な金額を算定し主張できることが、弁護士に依頼するメリットといえます。

交通事故の慰謝料
交通事故の慰謝料の構成

「慰謝料はいつ頃支払われますか?」

 以下の解説をご覧下さい。

交通事故の慰謝料はいつ支払われるか?
 交通事故の被害に遭われた方としては、「慰謝料がいつ支払われるか?」ということは、重大な関心事であるといえます。 この点についてお答えします。 一般的には、事故…
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慰謝料と賠償金、示談金は違う?

 損害賠償のことを表すときに、「慰謝料」、「賠償金」、「示談金」、「和解金」などといった用語が用いられます。

 この用語は、ほとんど違いはありません。ただし、「慰謝料」は、損害賠償金の中の1項目です(他の損害項目では、「治療費」、「通院費」、「休業損害」といったものなどがあります)。

 とはいえ、慰謝料が損害の大部分を占めることも多いため、「賠償金」などの他の用語と同じ意味で使われることもあります。

 ここでは、慰謝料について解説しています。

交通事故の「慰謝料」「損害賠償」「示談金」「和解金」の違いは?
 交通事故の賠償金を表す際に、「慰謝料」、「損害賠償金」、「示談金」、「和解金」など、いろいろな用語が使用されます。この違いについて、説明します。 交通事故の「…
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慰謝料はどう決まるか?

 交通事故の慰謝料は、ケガの程度や治療状況により、基準に当てはめて算定されます。考慮される要素は、以下のとおりです。

  1. 入通院期間
  2. 実際の通院日数
  3. 事故状況
  4. 事故後の経緯(やや例外的)

で算定されます。

慰謝料についての一般論

 交通事故で損害を受けた場合には、この損害に関する慰謝料請求権が発生します。これは、どのようなものでしょうか。

 交通事故による慰謝料とは、「事故により生じた肉体的・精神的苦痛を賠償するもの」です。まさに「精神的」と表記されるとおり、心の問題であるため、本来は事故により、被害者により金額は千差万別のはずです。とはいえ、交通事故実務では、一定程度基準を明確にして、支払金額を決めていかなければならないという事案の性質上、基準によって金額の一般化を行っています。

 これは、保険会社も裁判所も同様です。

慰謝料は変動が大きい

 交通事故の損害を算定する際には、用いられる基準が複数あります。その基準のうち、慰謝料の金額の変動は、特に大きいものです。心のことについて金銭評価をすることは困難なため、やむを得ないともいえます。

 別の表現をすると、しっかりと基準を検討して交渉することで、慰謝料額は大きく増大する可能性があります。「追突でむちうちになり、4か月間通院して治療は終わった」という比較的事故としては多い類型のものであっても、交渉により10万円単位で賠償額が増加することは、しばしばあります。このような事案では、支払い総額の大部分が慰謝料ということもしばしばあるため、示談の際には慰謝料の根拠はどうなっているのかなど、弁護士に確認するなどして、慎重に考えるべきです。

 この点の確認だけでも、弁護士に相談する価値はある、といえるものです。

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