弁護士が交渉することで、交通事故の示談金は増える?
事故による人身事故がある場合、弁護士が交渉することで、多くの場合で示談金が増額されます
山梨県などの地方都市では、自動車の利用率が高いです。家族で「1人1台の使用状況である」ということも、決して珍しくありません。
こうした事情もあり、誰しも、交通事故の当事者になりうるものです。 事故の当事者になった場合の手続の概略を記載します。
目次
民事上の手続
民事上の手続とは、お金に関することを決めるものです。要するに、交通事故の賠償金にかかわるものです。
損害の種類
損害には、車両などの「物」についての損害を指す、「物件損害」があります。
損害項目としては、車両の修理費用が代表的です。
また、ケガについての損害を指す、「人身損害」があります。 損害項目としては、慰謝料など代表的です。
人身損害について
人身損害の主な損害項目には、治療費、交通費、休業損害、入通院慰謝料があります。
ケガの状況や通院期間にもよりますが、物件損害よりも大きな金額になることが多いものです。
特に重要な損害項目は、入通院慰謝料といえます。
精神的苦痛は目に見えず、計算しにくいといえるところ、適切な基準により算定することで、大きく金額が変わることがあるためです。
後遺障害について
事故により治療を継続しても、症状が残った場合には、後遺障害に認定されることもあります。
事故から6か月治療を行っても症状がある場合には、後遺障害に該当するかどうかを検討するべきといえます。
後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料や逸失利益といった損害項目も認められることとなります。
この場合、認定されなかったケースと比較すると、100万円単位で賠償額が増えることも珍しくありません。
物件損害について
物件損害の主な損害項目には、修理代やレンタカー代(代車代)が算定があります。
損害額を確定し、過失割合に応じた支払いを受けることが原則です。ただし、修理額が事故車両の価格より高い場合には、車両の価格分までしか賠償されないことに注意が必要です(「経済的全損」といいます)。
弁護士のかかわり
弁護士が代理人として手続に介入すれば、交渉をすべて代理できます。
よって、ご自身で対応する負担が軽減されます。
特に、事故によりケガしている場合には、治療に専念できるというメリットがあります。
弁護士が介入すると賠償金が上がるのか?
なぜ弁護士が交渉することで、交通事故の示談金は増えるの?
交渉により変動する幅が大きい「慰謝料」につき、 高い基準での交渉が可能になるためです
事故による人身損害がある場合、弁護士が交渉することで、多くの場合で示談金が増額されます。
これは、交渉により変動する幅が大きい「慰謝料」につき、高い基準での交渉が可能になるためです。
他にも、適切に損害項目を計上することで、適正な賠償を実現することも可能になります。
弁護士費用の負担について
自動車保険には、弁護士費用特約がついていることが多くあります。
この場合、自分の保険から弁護士費用の負担を受けられます。
弁護士費用特約を使用するのみの場合、保険料は上がりませんし、多くの場合は、保険金の限度額で弁護士費用はおさまります。よって、依頼者には金銭的な負担なく、弁護士に依頼することが可能です。
なお、当事務所では、弁護士費用特約がない場合でも、できる限り依頼者の金銭負担が軽くなるように、配慮しています。 例えば、示談金が入金した後に費用を清算することで、着手時にはお金を請求しないといった対応も、事案によっては行っています。
交通事故の被害に遭ったら、どのように対応すればよいか
特に弁護士費用特約がある場合には、まずは弁護士に相談することをおすすめします。金銭的な負担なく、示談金の増額を受けられる可能性が高いためです。
保険会社との示談が成立するまでは、弁護士にて交渉代理することが可能です。このため、事故後のどのような段階であっても、少しでも手続きや示談額の適正さに疑問がある場合には、弁護士に相談することをおすすめします。