交通事故の適正な賠償を実現するために、事故に遭う前にできること

交通事故は、突然やってくる

交通事故は「天災」のようなもの

 交通事故は、突然やってきます。追突してくる車や、センターラインオーバーの車は、避けようがありません。

 車両の技術は日進月歩で、技術開発レベルにおいて、日本は最先端にいると思われます。それでも、自動車が運行している限り、交通事故がなくなることは、ないでしょう。

 このような特徴から、本ページでも、交通事故については「天災」といった表現もしています。

「天災」には、備えができる

 天災に対しては、備える余地があります。交通事故も同じです。適切な備えを完備していれば、不幸にも事故に遭ってしまった場合でも、精神的負担や物理的負担を最小限に抑えることができるでしょう。

 本項では、事故前にできる対策に主眼を置き、弁護士目線で考えうる対策をご紹介します。

事故への備え方

事故に巻き込まれることを前提に考える

 交通事故への備えを考えるときに、構え方が重要となります。自分から事故を起こさないことは当然です。他方、どうしても避けがたい事故というものは、やはり存在します。そのような事態になってから後悔しないような備えが大切です。

 このため、「事故には巻き込まれることがある」という発想で行動することが大切です。

いろいろなケースに備える

 例えば、自分が一切悪くない事故(過失割合0)では、自分の自動車保険は示談代行をしてくれません。自分の保険会社に賠償義務がなく、示談交渉の利害関係がないためです。

 また、事故当事者の言い分が真っ向から異なるというケースもあります。過失割合を決めるときに、非常にもめることになるでしょう。

 このように、ひとくちに「交通事故」といっても、いろいろなケースがあります。できるだけ多くの事態に対応できるようにしておくことが重要です。

交通事故で自分の保険会社が示談代行をしてくれない場合

具体的な備え

保険による備え

弁護士費用特約をつける

 自分の自動車保険で、交通事故に対しては、かなりの備えが可能です。その中でも、特に強力な守りとなるのが、弁護士費用特約です。

 追突事故などで自分に過失がない事故では、自分の保険会社は示談代行をしてくれません。既に書いた通り、示談で譲歩する余地がないためです。このため、自分が悪くない事故だと、自分が契約している保険会社からの助力が受けられないという、何とも割り切れない状況に置かれます

 こうなると、交渉などをすべて自分で担当しなければなりません。これは、大変な手間となります。基本的には平日日中の保険会社からの電話に対応しなければなりません。このような負担を回避するには、弁護士への依頼がベストです。

 弁護士費用特約により、実質的に無料で法律相談を行うことができます。その後に正式に弁護士に依頼した場合でも、保険から弁護士費用の費用支払いを受けることができます。一般的に、重い後遺障害が残るような事故でない限り、弁護士費用全額が出ると考えて、まず間違いありません。保険料も年間2,000円程度です。もらい事故に備えるためにも、ぜひとも加入しておくべき特約です。

弁護士費用特約はどのようなものか

人身傷害保険をつける

 人身傷害保険は、ざっくり言えば、自分の保険から交通事故の損害賠償の支払いを受けられる保険です。自分の自動車保険に付帯することができます。細かく解説し始めると、本が一冊できるくらいの分量が必要です。この保険の強みは、「自分に過失がある事故でも、過失分を含んだ賠償の支払いが受けられる」という点にあります。

 例えば、交差点内の動いていた車同士の事故となると、過失1割程度はどうしても見られてしまいます。どう考えても相手方の異常な運転が事故を起こしているというケースもありますが、この過失分は、実務上はやむを得ないところです。このようなケースで、相手方からは支払われない損害の1割分も、自分の保険から支払いが受けられます。もらい事故に等しいような事故に遭って、過失があるといわれても、しっかりと賠償を確保することができます。

自動車による備え

ドライブレコーダーをつける

 過失割合で争いになるときは、そもそも事故態様に争いがあることが多いといえます。過失評価の基となる事実認識に争いがあるということで、こうなると、なかなか収拾がつきません。裁判をする方法もありますが、裁判官も神様ではありませんので、真実を探求してくれるわけではありません。 証拠がそろわなければ、自分の思っている事実を認めてくれないこともあります。

 そのような時でも、映像が残っていれば、だいぶ状況は変わってきます。映像などの客観的な証拠というのは、事故態様に争いがあるときに、真実に近づくためには極めて有力な手がかりとなります。映像は、人間の記憶と比較すると、劣化や改ざんのおそれは小さいといえます。 裁判となった場合でも、重要な証拠となるでしょう。

 ドライブレコーダーは、自動車購入時にディーラーでつけることもできます。他方、カー用品店で、自動車購入後に取り付けることもできます。できれば、何かしらの方法で確保したい装置といえます。

交通事故に備えて、ドライブレコーダーを設置しておく

人による備え

相談相手を見つけておく

 事故に遭ったときに、すぐに相談できる人がいると、心強いものです。身内の方はもちろん、信頼できる保険の代理店の方も、相談相手には頼もしいでしょう。

 それ以外に、事故が落ち着いたときに、特に賠償という観点から、専門的なアドバイスを受けることも重要と考えます。その際に、強い味方となるのは、弁護士であるといえます。弁護士であれば、訴訟まで含めたすべての手続を代理できるうえに、弁護士介入により、賠償額を相当増額させることも可能なためです

交通事故の示談交渉を弁護士に依頼するメリット

まとめ

 今回紹介した交通事故への備えは、以下のとおりです。

  1. 自分の自動車保険で弁護士費用特約に加入する
  2. 自分の自動車保険で人身傷害保険に加入する
  3. 自分の自動車にドライブレコーダーをつける
  4. 交通事故の対応で困った場合には、弁護士に相談することが有用

補足

 以下のページも、よろしければご覧ください。

交通事故

交通事故に遭う前からの備え

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