自賠責保険は加入が義務付けられた強制保険

 自賠責保険とは何でしょうか。車を購入するときや車検の際には自動的に付されているため、あまり考えたことがない方もいるかもしれません。

 この保険について、以下で説明します。

自賠責保険の概要

 自賠責保険は、法律で加入が義務付けられています。このような制度のため、自賠責保険に加入していない無保険車を運転すると、法律で処罰されることになります(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)。

 自賠責保険は、交通事故の被害者に最低限の補償を確保するための保険です。安い保険料で加入を義務付け、任意保険に加入することができない人が事故を起こした場合でも、被害者に最低限の賠償を行い、被害者を保護することをことを制度の目的としています。

 日本で特に発展した保険の方法であり、「有用な発明」などと評されることもあります。

自賠責保険は人身損害のみを対象とする

 自賠責保険が最低限の補償であることより、カバーする範囲は、人身損害に限定されます。つまり、車の修理費用など、物件事故は補償の対象外です

自賠責保険の限度額

 自賠責保険は、人身損害の程度により支払い限度額が決まっています。傷害部分の限度額が、120万円となります

 後遺障害が発生した場合には、障害の等級ごとに、限度額が定められています。最も低い等級の14級で75万円で、最も重い1級の場合(介護を必要としないもの)や被害者が死亡した場合で3,000万円です。

過失減額のない保険

 自賠責保険は、被害者保護を目的としているため、原則として過失減額がありません。被害者側の過失が大きい場合のみ、過失減額となります。

 実際の減額のされ方は、以下のとおりです。

被害者の過失割合 減額割合

後遺障害又は死亡に係るもの

傷害に係るもの
7割未満 減額なし 減額なし
7割以上8割未満 2割減額 2割減額
8割以上9割未満 3割減額
9割以上10割未満 5割減額

注意点

 自賠責保険は、通常は車両購入の際に付され、その後も車検のたびに契約されます。しかし、250cc以下のバイクや原付には車検がありません。これらの車両の場合、気がついたときには自賠責保険切れということがあります。

 このような状態で運転すると、法律違反になってしまう上、事故の場合の賠償責任を全て負う必要があるため、非常に危険です。そのようなことのないよう、特に気をつける必要があります。

自賠責保険では不充分

 最低限の補償である自賠責保険のみでは、実際の事故には対応しきれないことがほとんどです。

 まず、既に述べたとおり、自賠責保険では物件損害の補償はありません。また、傷害部分の限度額120万円は、数か月の通院が必要な怪我であれば、すぐに超えてしまいます。後遺障害が残ってしまうような大きな事故となれば、100万円単位で不足金が発生することは、珍しくありません。

 このような補償を得るためには、任意保険に加入している必要があります。実際には、自賠責保険のみならず、任意保険に加入することで、万が一の事故で自分が加害者になってしまった場合に備えるべきです

まとめ

  1. 自賠責保険は、法律で加入が義務付けられた保険
  2. 自賠責切れの状態で車を運転すると、法律で処罰される
  3. 自賠責保険だけでは事故時の賠償には不足するため、任意保険にも必ず加入するべき

補足

 以下のページも、よろしければご覧ください。

交通事故

自賠責保険について

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